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看護師

【HSP看護師】新卒10ヶ月で退職した私が伝えたいこと

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せっかく看護師になったのに、もう無理かも…。
でも、新人で辞めるなんて甘えだよね…。

看護師になれて嬉しい反面、多忙すぎてこんな風に思ったことはなでしょうか?

急性期病棟で新卒として働き始めた私は、たった10ヶ月で退職しました。
…退職せざるを得なかった、と言ったほうが正しいかもしれません(笑)

「最初の3年が大事」「3年目でやっと一人前」と言われる中で、退職したのは本当に不安で押しつぶされそうでした。

「私の看護師人生はもう終わった。」
本気でそう思ったのを、今でも覚えています。

でも、当時の自分に言いたい。
「辞めても絶対大丈夫!看護としてまだ輝けるよ!」と。

この記事は退職・転職を検討している新人看護師向けの記事となっています

新卒10ヶ月で看護師を辞めた理由

新卒で入職したのは心臓外科・循環器内科・消化器外科・内科・乳腺外科の超混合急性期病棟でした。
忙しい中にも学びが沢山あり充実感もあったのですが、なぜ辞めることになったのか。その理由をお話します。

長時間労働

病棟はとにかく忙しく14時間労働、休憩中でも記録の記載に追われるような環境でした。

最初のうちは『憧れの看護師』として働けているのが嬉しく、良い緊張感でアドレナリンも出て、それなりに楽しく働くことができていました。

でも、もちろん不満がない訳ではなかったです。

こんなに超過勤務しているのに残業代が満額でなかったり、本来1時間あるはずの休憩が30分も取れなかったり。

だんだんと何のために働いているのか、分からなくなっていきました。

人間関係

HSPなら誰しも悩む人間関係。

忙しい環境では周りの人も余裕なく、HSP気質の私は常に先輩や患者さんの顔色を窺っていました。

「先輩が機嫌悪いのは私のせい?」
「ナースコール鳴っているのに、放置してごめんなさい…」

帰宅後も先輩の言動が気になっては、一人反省会をし考え込んでしまう日々。
毎日びくびくして働く私の心は、どんどんすり減っていきました。

心身の限界

体力的にも精神的にも我慢して働いた結果、秋ごろにはストレスの反動で過食に走ったり、急に涙が出てくるなど不調がみられ始めました。

「でも、私が休んだら他の人に迷惑がかかってしまう」

自分よりも他人を優先するHSP。
精神科にも受診し、抗不安薬・向精神薬内服しながら何とか持ち堪えていました。

…が、夜勤入の朝、涙と消えたい気持ちが止まらず限界に。

「今日の夜勤は出られそうにありません。お休み頂けませんか。」
この電話より1ヶ月の休職→そのまま退職という流れになりました。

辞める前に悩んだこと

入職して間もなく辞めるというのは、たくさんの葛藤がありました。
特に大きな悩みとなったのが、以下の3点です。

支えてくれた人たちの反応

私が看護師になれたのは、高い学費を払ってくれた親、親身にサポートしてくれた教員、その他応援し支えてくれた人がいてのこと。

一人前の看護師になる前に退職すると言うのは、その人達を裏切るようで中々相談できませんでした。

自分の気持よりも、他人を優先してしまうHSPならではの悩みですよね。

一人前の看護師じゃなくても、転職先は意外と沢山あります。

暗い顔しながら看護師を続けるよりも、自分に合った職場でやりがいを持って看護師をしている方が、お世話になった人も安心するはず。

どうか、自分の心と身体の健康を優先にして決断をして下さい。

「3年続けるべき」のプレッシャー

看護師業界のみならず、多くの業界で「3年は辞めるな」と聞きますよね。
私も入職当初は「どんなに辛くても、3年は続けないと後が無いから頑張る!」といきこんでいました。

3年続けないと『基礎的な看護技術やアセスメント力が身につかない』という不安が強く、辞める決断がなかなかできませんでした。

でも、今振り返ると当時の精神状態で働き続けたところで、アセスメント力は養われなかったと思います。
自分の心に余裕がなくなり、看護ではなく業務をしていたからです。

とにかく「時間内に終わらせないと…」という思いに追われ、患者さんが発熱しても何が原因なのか考えず、とりあえず指示通り解熱剤投与、という様な毎日でした。

急性期病棟ではないですが、帰宅後や休日に勉強できる余裕を持てる今の環境のほうが、断然看護師として成長できていると実感しています。

次の仕事があるのか不安

辞めた後、看護師として未熟すぎる私の就職先はあるのか。
私は、この不安が一番強かったです。

結論、たっくさんあります!安心して下さい☺

たしかに、新卒で入職した場所に3年いれば転職の際に有利です。
(求人で『病棟経験3年以上』という条件もよく目にするため)

しかし、看護師の勤務形態は施設、クリニック、訪問看護、保育園での看護師など様々あり、求められる能力や技術はそれぞれ異なるため、一人前になっていなくても大丈夫です

…とはいえ、基礎な的看護技術やアセスメントが身についていないまま、次にいくのは不安に思う方もいると思います。
その場合は、ブランク明け看護師のための研修が充実している病院や、比較的落ち着いている慢性期専門病院がおすすめです。

私自身、技術・知識が未熟な状態で医療行為のない施設に行くのは勇気が出ませんでした。

そのため、2つ目の職場はベッド数19床しかない有床診療所へ。
休憩も1時間しっかりとれ、毎日定時に帰られる穏やかな環境でも、採血や点滴などもあったため、ある程度の技術や経験を積めました。

HSP看護師が職場選びで大切にすべきポイント

新卒での退職を経験して感じたのは、HSP気質の看護師にとって「どんな環境で働くか」がとても重要だということです。
どんな職場でも大変なことはありますが、環境を変えることでストレスを最小限にすることはできると思います。

ここでは、HSPの看護師が職場を選ぶときに意識したいポイント3つを紹介

人間関係が穏やか

HSPの人は、人の気持に人一倍敏感なため、職場の人間関係に大きく影響を受けます。
ピリピリした雰囲気の職場だと、周りの空気を読みすぎて疲れてしまうことも。

私のおすすめは少人数勤務であるクリニックです。
基本的にはシフト勤務ではなく、みんな同じ時間での勤務ですのでグループ化や派閥などなく平和な印象ですね。

病棟はスタッフ人数が多いため、必ず1人は御局がいると思ったほうがいいかもしれません…。
しかし、人が多いということは勿論優しい人も居るということ。

また、看護師以外にもスタッフが居るため、多角的に看護を学べます。
研修なども盛んに行われるため、今後のキャリア形成に役立つ可能性もあるのはメリットですね。

就職前にどんな人間関係か知る方法
  • 見学や面接時に、スタッフ同士の会話や雰囲気をチェックする
  • 口コミサイトや転職エージェント情報を活用する

自分に合った働き方を知る

同じHSPでもストレスになる場面はそれぞれ違います。

大事なのは自分が働くうえで一番嫌なことを把握する事、だと思います。

私も超過勤務、御局対応、急性期病棟であること、など様々なストレスは抱えていました。
これらはまだ耐えることができたのですが、夜勤のある生活になってから心身の不調が加速したように思います。

夜勤前はずっとソワソワし落ち着けず、よく泣いていました。
(休職を申し出た日も夜勤前のお昼ごろでした…。)

人数が多いところが嫌なのか、通勤距離が一番億劫に感じるか、自分が一番避けたいことを知り、それがない職場だと次は続けられるかもしれません

看護師としてどうありたいか

ストレスフルでも、やりがいがあれば乗り越えられることはないでしょうか?
ありがちな表現ですが患者さんからの「ありがとう」は大きな力となりますよね。

転職後、前より良い環境になったのに、何だか物足りない…

こんなことが無いように看護師としてどうありたいか、もはっきりさせておくと良いですよ

例えば、私は多忙すぎる急性期病棟を脱して、小さな診療所の病棟看護師として働きましたが、入職早々「ここに居ても成長できる気がしない…」と思いました。

それは慢性期だから、という問題ではなく、職場内で高め合える関係性がなかったから。

学ぶ意欲いっぱいの私でしたが、周りは「生活のために働いています」という淡白さで、かなりアウェイ。

ここで初めて、「自分は看護師として成長を実感できる環境が良いんだ」と知ることになりました。

転職活動真っ只中のときは、「次の就職先があるのか」という不安でいっぱいで、「自分が看護師として何を大切にしているのか」まで考えることが出来ませんでした。

そこの軸がしっかりしていれば、

見学の際に、ラダーに沿って教育してもらえるか、研修会はどのくらいの頻度であるのか…など聞くことができ、後悔は少なかったはずです。

まとめ:新卒で退職しても、まだまだ看護師として活躍できる!

今回は、新卒10ヶ月で退職した私の体験談を書いてみました

大事な点をまとめると

  • 辞めることは逃げじゃない(限界を迎える前に休んで下さい!)
  • 経験・技術がなくても就職先はいっぱいある
  • 転職の際は「働くうえで一番ストレスになること」「看護師としてどうありたいか」を明確にしておくと失敗が少ない

ストレス溜め込みやすい繊細さんが、看護師として働いている。
命と向き合う責任の重さ、女性社会独特の雰囲気、不規則な生活…。

そんな環境の中で働いてる。
それって大げさではなく、本当にすごいことだと思っています。

この記事を読んだ人が少しでも、「もう一回看護師頑張ってみようかな」という思いになってくれたら幸いです

ご質問・感想などありましたら、お気軽にどうぞ

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みと
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繊細な看護師
繊細(HSP)気質で、なんとなく生きづらさを抱える20代ママ看護師。新卒で入った病院は10ヶ月で退職、次の職場は1年で産休・育休など…少し変わった看護師人生を歩んでいます。 繊細だからこその喜びや苦難を共有したく、このブログを始めてみました✿ どうぞごゆっくりしていって下さい☺
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